熟練した技術と知識
認定看護師は、特定の分野で熟練した技術と知識を持っている看護師であり、高い水準の看護を行えます。
現場では、実践、指導、相談という3つの分野で技術や知識を活かし、看護の質の向上を図ります。
実践では熟練した技術での高い看護、指導では周囲の看護師への指導、相談では看護師への相談を行います。
専門の技術で看護にあたっていきますが、その看護の分野は21に細かく分けられており、まずはどの分野の認定看護師になりたいか考えないとなりません。
分野としては、救急ケア、緩和ケア、手術看護、透析看護などと細かく分かれており、全体で1万人ほどが資格を取得し、それぞれの分野で活躍できます。
認定看護師になるには、最終的に審査を通過しないとなりませんが、それまでには以下の条件をすべて満たさないと、審査を受けられません。
・看護師資格を持っている
・看護師として実務経験を5年間積み、そのうち3年間は専門分野である
・認定看護師の教育課程のある大学に半年通う
特にネックとなるのが、大学に通うことでしょう。
通学するとなると、仕事と両立するのは難しくなるので、仕事をせず大学に行くことになります。
しかし病院によっては、休職して大学へ通える支援を行っている、通学のための資金を無利子で貸し出しているような、サポートをしているところもあります。
また一時的に休職扱いにして、資格取得後に復帰できる病院もあります。
このような支援制度のあるところは、資格を取得しやすいでしょう。
資格取得のメリット
専門分野の知識と技術を取得するために、他の部署からもそのような知識や技術を教えて欲しいという要請があり、部署を越えた活動を行うことができ、活動範囲が広がります。
認定看護師となったほとんどの方が、自分の部署以外でも活躍しています。
また他の看護師への指導なども行い、リーダー的な立場になるので、資格取得で主任し昇進した方もいます。
仕事の範囲は広がり責任も重くなり、行うべき仕事も増えます。
そのために仕事の負担が増え、少しでも負担を減らすために、夜勤を少なくしてくれることが多いです。
ただどの病院でも必ず夜勤が少なくなるとは限らず、配慮している病院もあるということです。
認定看護師になるためには、大学に通い、指定の課程を受けて単位を取らないとなりません。
これは社会人としては、なかなか経験できるようなものでなく、大きなメリットがあります。
一度仕事から離れることになりますが、クラスメイトができて半年間一緒に勉強し、一生涯の友達になることも多く、病院に戻ってからも交流が続くことも珍しくありません。
認定看護師では、このような生涯のかけがいのない仲間ができることもあるのです。